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活動日誌Monthly News

神領小学校3年生と豆腐づくり


 小学校3年生の国語の教科書(光村図書)には「すがたをかえる大豆」という教材があります。

「醤油」「味噌」の調味料を始め、「豆腐」「納豆」なども大豆から。大豆は、私たちの食生活を豊かにしてくれる存在です。


 「大豆プロジェクト」と題し、神領小3年生と大豆の種まき→収穫→脱穀→豆腐づくりと一年を通してつくるところから食べるところまでを体験し、学びを深めてきました。今回はプロジェクトの集大成、木綿豆腐づくりの様子をお伝えします。


 講師には、村のおっさん桑原豆腐店(佐那河内村)の桑原年朗さんと桑原小百合さん、豆腐マイスターの多田和代さんをお招きしました。木綿豆腐と絹ごし豆腐の違いや世界のさまざまな豆腐について教わり、「豆腐と付くけど実は大豆からつくられていないものは何?」という桑原さんからのクイズに、教室は盛り上がりました。これを読んでいる皆さんも、4つ考えてみてください!





 まずは豆乳をつくります。茹でた大豆とお湯をミキサーにかけ、こし袋に入れて搾っていきます。ミキサーを使うのが初めての子がいて、怖いと口にしていました。でも周りの子どもたちが平気な顔して使っているのを見て、大丈夫なんだと思えたようでした。一度やってみると楽しかったのか、その後も自分の番がまわってきたら役割を全うしていました。最近、この「できた!」と子どもたちが感じられる場面を見る機会がとても多いです。



 豆乳ができたら、にがりをうって蒸らします。今回は木綿豆腐なので、これを型箱に入れて重石をして水を切ったら完成です。


 完成を待つ間、栄養教諭の植田先生から、大豆の栄養素について教えていただきました。三色食品群、皆さん覚えていますか?体をつくるもとになる赤のグループ、エネルギーのもとになる黄のグループ、体の調子を整えるもとになる緑のグループ。大豆は赤のグループに属し、ヒトの体の重要な構成成分の一つであるタンパク質を多く含んでいることを学びました。


 種まきからスタートした大豆プロジェクト。大豆が育ち収穫できるまでには時間がかかること、そこから乾燥させ一粒一粒取り出していくのも大変な作業であること、豆腐づくりも量や温度、タイミングなどコツがたくさんあること、美味しく食べられるまでの過程を知った子どもたちは、きっと今までで一番豆腐を味わって食べたのではないかと思います。





 つい先日、今年収穫した種を2年生に引き継いだそうです。
 この先も種を繋いでいけるように、私たちも関わっていきます。

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レポート小学校

この記事を書いた人:杉山 和香奈 (すぎやま)

東京都狛江市出身。都心に近い場所で生活しながらも、実家の前に畑があり幼いころから農業に憧れを抱く。農文協の雑誌営業と北海道の農業改良普及員を経て、農体験に関心をもち、2023年5月よりNPOまちの食農教育に参画。