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神領小学校1年生と高専1期生でつくる「やさいじん」前編
こんにちは、樋口です。
神山町内の学校における食農教育の取り組みを紹介します。
2023年度も多様な取り組みが展開しましたが、今回は神領小学校1年生の野菜づくりから続く、神山まるごと高専の授業コラボの様子をお届けします。
1年生の野菜づくりのレポートは、以下からご覧ください。
レポート_01:おいしい野菜を育てよう
レポート_02:まるごと食堂に届けよう
※ 文中、神領小学校1年生を「1年生」、神山まるごと高専1期生を「1期生」と表します。
前日、自分たちが育て、収穫した野菜を神山まるごと高専の食堂へ届けた1年生。
この日は、その食材で作った給食を食べにまるごと高専へ向かいます。
もう一つのお楽しみは、交流授業。1年生と1期生が給食以外でも直接交流できると良いな…と相談したところ、「なにか楽しいこと」が実現しました。
交流授業の企画は、神山まるごと高専で美術を担当する新井さんと、同じく国語を担当する阪本さんと。
初めて出会う、1年生と1期生
新井さんが担当する「グラフィックデザイン」の授業は、小学校にはない科目。年齢差もある1年生と1期生が同じ場でどんな活動ができるのか。あれやこれやと考えを巡らせた結果、「やさいじん」をつくることになりました。
場をホールドしてくれたのは、阪本さんです。
一人ずつ、1年生の名前を呼んでもらい、1年生1名+1期生2〜3名のチームを組み、見学したりおしゃべりしたりしながら美術室へ移動。
アイスブレイクは、じゃんけん列車!
いつの間にか、1期生が1年生の目線に合わせてくれて。
大きな列車が完成! そして、授業へ。
「やさいじん」をつくろう
「やさいじん」って、なんだと思う? と新井さん。
はてなマークを頭に浮かべながらも、それぞれの頭の中に「やさいじん」が広がります…。
誰も知らない、会ったことのない「やさいじん」をつくるにあたり、新井さんから未知の生きもの?「やさいじん」のポイントが示されました。
・同じチームの人を野菜で表現する =「やさいじん」
・完成した「やさいじん」は各自で写真に収める(保管が難しいため)
使う道具についての説明を受け、ここからはそれぞれが手を動かす時間です。
1年生が収穫した野菜や、oronono松本さんの畑で育った色鮮やかな野菜たち。食堂には納品できなかった小さな野菜もいます。
どんどん生まれる「やさいじん」…!!
真剣に手を動かしている姿、良かったなー。
写真には写りませんが、美術室には静かに音楽が流れていました。細やかな心配りにふれる学び多き時間でもありました。
使う野菜も、加工の仕方も、チームごとにいろいろ。野菜の汁を絞って使っている人も。なんでも包み込む「やさいじん」の懐の深さを目の当たりにしました。
完成した作品を写真に収め、「やさいじん」づくりは終了!
他のチームの「やさいじん」を見て回ると新たな気づきも生まれます。いや〜楽しい時間でした。
次の機会があれば…野菜(あるいはやさいじんを)食べたくなる仕掛け、考えてみたいです。
※ 写真に収めた後の野菜は分担して持ち帰り(スタッフが)、調理が難しいものはコンポストへ回収しました。
育てた野菜が、給食に!
「やさいじん」をつくったあとは、お待ちかねのランチタイム。1年生は揃って食堂へ行き、1期生よりひと足先に、給食をいただきました。
この日のメニューは、次の3品
・いろいろ野菜とチキンのペンネグラタン
・ジャガイモの千切りサラダ
・リボリータ
(イタリアの野菜煮込みスープ)
1年生が育てたほうれん草、ブロッコリー、ミニキャベツ、ジャガイモを使っています。
食堂スタッフが「おかわりもあるよ」と声をかけてくれ、もりもり食べる1年生。
こちらはもりもり食べる1期生。
1年生に「おいしかったよ!」と声をかける学生の姿も。食堂スタッフからは、いつも少食な学生がお代わりにきたと聞きました(わーい!)。
この日の食堂のスクリーンには、生まれたばかりの「やさいじん」が次々と映し出され、食堂がギャラリーになったよう。
1期生のみんなは、このあと「やさいじん」を元にグラフィックデザインの課題に取り組みます。その様子は次のレポートで。
▶︎ 神領小学校1年生と高専1期生でつくる「やさいじん」後編 へ続く
photo : 植田 彰弘
助成:日本財団